殺しのエンジン―リスボン特急怪奇事件―

完全に経験者のみ。それに推理物が好きな人で集まると本当に面白いです。 ハンドアウトが大量過ぎて読むのが非常に疲れますが、、しかもキャラクターによってはちゃんと読んでも何書いてるのかわからないまであります。ただ読まないと議論にすら参加出来ないという。 他のマダミスにあるように場所を捜索して手がかりを探すということが出来ず、他のプレイヤーと議論でのみ推理出来るというのがとても面白かったです。ただ本当に推理しないと謎を解き明かすことは出来ないでしょう。ただ解き明かせた時の喜びはどの作品にも劣らない出来だと思います。 これを無料でプレイ出来るというのが本当に凄いです。

1932年のインドからポルトガルに向かう特急列車で起こったバーテンダー失踪事件。 フランスの片田舎で停車した列車内で乗客達と車掌は犯人探しを始める、という内容のマーダーミステリーです。 海外産のマーダーミステリーを有志の方が翻訳して無料公開してくださっているものですが、作品のクオリティはお金を支払いたいと思えるほど素晴らしいです。 ゲームを始める上で特別な準備は必要なく、ゲームを公開しているサイトから資料をダウンロードすればプレイできます。 オンラインで遊ぶのならばディスコードだけあれば大丈夫です。 GMレスでもグランドルール自体はシンプルなので簡単に遊ぶことができます。 2021年時点で存在するマーダーミステリーの中で最長を誇る読み込みに40分程かかるハンドアウトの長さ、綿密に練られたタイムテーブル、差別や卑猥な表現の多さと個性豊かなキャラクター達、見慣れない列車内の地図、クセの強い作品ですが、それらの要素を受け入れた上で遊べば、世界観に浸りながら怪奇事件の推理を楽しむことができます。 調査できる情報は多くなく、ほぼ全ての時間をプレイヤー同士の議論に費やすことになります。 オーソドックスな作品ですが、作品の基礎と言える世界観や資料の作り込みが丁寧で、圧倒的長さのハンドアウトと練り込まれたタイムテーブルを元に行う推理は充実感があり、推理が好きな人を満足させてくれます。 ゲーム終了後の感想戦は、他のプレイヤー達のハンドアウトやタイムテーブルを聞くことができて面白いです。 情報がとても多く、ハンドアウトの読み込みに時間を取られるので、マーダーミステリー経験者同士で遊ぶことをオススメします。